私はこのアルバムの音源を3種類持っている。2011年頃に購入した『The Complete Album Collection』というBOXとaudio fidelity盤とmobil fidelity盤である。
『The Complete Album Collection』はテッド・ジェンセンがリマスターしていて、ドンシャリ気味で派手でとても疲れてしまうサウンドです。唯一良かったリマスター盤は『Cold Spring Harbor』です。最高のリマスター盤はaudio fidelity盤でピアノの音を引立てながらボーカル、ベース、ドラムの順に組み立てている。
mobil fidelity盤は曲の中で主役が入れ替わるような細やかさがあるが、私はどうしてもじっくり聴くには向いていないと思った。好みの問題だと思うしmobil fidelityのリマスターに魅力がないわけではない。ピアノ、ボーカル、ベースのパートについては曲の解釈によって強弱を加えているからだ。
この3つの音源で簡単に入手できるのは、『The Complete Album Collection』のものでハイレゾで配給されている。その他は中古市場でプレミア価格となっているだろう。
このアルバムの最大の魅力は『Honesty』で何度も聴き直したくなる名曲である。ビリー・ジョエルはベスト盤で十分という人が多いが、アルバムを全て聴いてもらえばもう一つの選択肢も見えてくるはずだ。
確かにアルバム全曲がいいと思えるのは、『Cold Spring Harbor』、『An Innocent Man』くらいだが他のアルバムでも最低3曲はいい曲がある。コストパフォーマンスの観点からは論外だろうが、芸術なんて大抵そんなものではないだろうか。
ジャケットでもいいから気に入ったものがあったら迷わず買ってみてください。
- Honesty
- Rosalinda’s Eyes
- Until the Night
この記事を書いた人
ogoe 男性
福島県南相馬市原町区から上京してきて30年以上経ちます。仕事は、財務経理が20年以上、不動産関係が10年以上経験があります。趣味は音楽と写真。過去の曲でなかなか聴く機会のないアルバムを若い世代に紹介していきたいと思ってます。