レオン・ラッセルとの出会いは、ジョージ・ハリスンの『バングラデシュ難民救済コンサート』でのジョージと一緒に『Beware of Darkness』を歌っていて、歌が上手い人だと思った程度でした。
その後、デラニー&ボニーとの『グルーピー』を共作し後にカーペンターズに『スーパースター』としてカバーされたり、日本でCMでも使用された『ア・ソング・フォー・ユー』、カーペンターズの代表曲の『マスカレード』を作曲している人だと知りコンポーザー能力の高い人だと感じました。
才能のある人だと思いますが、他のアーティストがカバーして大ヒットさせているというパターンが定着してしまいました。アルバムも聴きましたが、アルバム全体で聴くとイマイチな感じがしますが、名曲が散りばめられているのは間違いないです。カーペンターズが何かいい曲はないかとレオンのアルバムの発表毎にチェックして、自分たちにあった曲をカバーしていたのではないかと思います。
レオンにとって、自身の曲を世に知らしめるのにはカバーしてもらいヒットするのが一番でしょう。一定のファンもいますがやっぱりパッとしないアーティストだったのではないでしょうか。
それでも歌声は悪くないのでアルバムを何枚か聴いて良かったものをご紹介します。
レオン・ラッセル
記念すべきデビュー・アルバム。ジョージやクラプトン等豪華メンバーが参加しているアルバム。『ア・ソング・フォー・ユー』という名曲が生まれたアルバムでもあります。
既に売り切れていますが、私はUHQCDを購入しましたがこれが当たりでした。音質がとても良く、クリアーかつリアルでありながら角のとれたクラシカルな音です。中古で見かけたら即買いです。『ハミングバード』と『ロール・アウェイ・ザ・ストーン』のオリジナル・バージョンも収録されていてお得だし、私としてはオリジナル・バージョンの方が良かったです。
収録されている『ギヴ・ピース・ア・チャンス』はレノン・マッカートニーのものとは違いました。散漫な感じはしますが悪くはないアルバムです。
- ソング・フォー・ユー
- 戦争の親玉
- ハミングバード(オリジナル・バージョン)
On A Distant Shore
レオンの遺作となったアルバム。音質はリマスターしなくても十分高音質です。ギターが中々いいフレーズとトーンです。そしてレオンの年齢を重ねた渋い声が心に染み渡ります。ジョー・コッカーといい勝負ができそうなくらいのボーカルです。
アルバム・ジャケットもいいし、過去に発表した自身の曲をアレンジし直して録音した曲もいいし、やっとアルバム全体で聴ける作品ができたところで天国に行くとは、全くもって粋な人です。
全曲おススメです。オーケストラ編成で録音を考えたのは正解でした。ラストがデビュー・アルバムの大ヒット曲『ソング・フォー・ユー』で締めくくっているのがいいです。ソング・フォー・ミーではないでしょうか。
Union
エルトン・ジョンのアルバムと言われてしまうかもしれませんが、こちらもいいアルバムです。お互いにピアノが得意楽器なのでどんなアルバムなのだろうと好奇心で買ったアルバムです。レオンにとっては晩年の作品になってしまいますが、ボーカルとピアノのフレーズが印象に残ります。
ポップな曲もありますが、イマイチです。しかしバラードは下記の通り名曲揃いです。若さを感じさせる曲はありませんが、年齢を重ねてきたからこそ到達できた領域の曲が多いと言っていいでしょう。
- Gone To Shiloh
- The Best Part Of The Day
- When Love Is Dying
- Never Too Old
この記事を書いた人
ogoe 男性
福島県南相馬市原町区から上京してきて30年以上経ちます。仕事は、財務経理が20年以上、不動産関係が10年以上経験があります。趣味は音楽と写真。過去の曲でなかなか聴く機会のないアルバムを若い世代に紹介していきたいと思ってます。